IVR認証とは?電話認証のセキュリティやメリット・デメリットを解説!

IVR認証とは?電話認証のセキュリティやメリット・デメリットを解説!

セキュリティ上のリスクが高まる現代社会において、企業や個人が情報漏洩を防ぐためには、より高度なセキュリティ対策が求められます。
その中でも、自動音声を用いた「IVR認証」はセキュリティが強固で、確実な認証ができると同時に、導入しやすく簡単に利用できるため注目を集めています。
この記事ではIVR認証の基礎知識やメリット・デメリット、セキュリティレベルについて詳しく解説します!

Chapter
IVRとは?
IVR認証のセキュリティレベルは?
IVRを利用した電話認証は2種類ある
①アウトバウンドIVRの活用シーン
②インバウンドIVRの活用シーン
IVR認証では主にアウトバウンド型が用いられる
IVR認証の特徴とメリット
格安スマホや固定電話でも認証できる
電話対応の効率化が図れる
導入コストを削減できる
IVR認証のデメリット
IVR認証と比較されやすい認証方法
SMS認証
生体認証
パスワード認証
IVR認証サービスの選び方のポイント
カスタマイズが簡単にできるか
セキュリティ強度はどの程度か
費用対効果の高さは十分か
サポート体制は充実しているか
IVR認証のおすすめの活用方法
まとめ

IVRとは?

IVR(Interactive Voice Response)は、コンピューターを用いた音声自動応答システムで自動音声による電話対応や電話認証を実施する際に使われます。
ユーザーに自動で架電をして(または、ユーザーからの架電に対して)認証番号を読み上げる、オペレーターにつながる前の自動音声案内などが代表的な活用例です。
主な使用場面として、以下のものが挙げられます。

  • パスワード認証や再発行
  • 銀行(ネットバンキング)の2段階認証
  • クレジット決済 など

認証を求める側は、人件費を大幅な削減と、定型のやりとりのスピードアップが可能です。
また、本人以外の不正な認証や手続きを未然に防止できます。

IVR認証のセキュリティレベルは?

ユーザーの本人認証に用いられるIVR認証には、情報漏洩や不正ログインを防ぐためにも高いセキュリティレベルが求められます。IVR認証の脆弱性やセキュリティリスクについて確認しておきましょう。

IVR認証は一般的なIDやパスワードを用いて行う認証方法と異なり、携帯電話の所持を証明することで本人確認を行う認証方法をとっています。
パスワードなどを用いた認証方法はハッキングや情報漏洩に弱く、不正アクセスなどのリスクがありますが、IVR認証では実際に携帯電話を所有している人しかログインができないためセキュリティレベルは比較的高いとされています。 しかし、万が一携帯電話を紛失したり盗難にあった場合は、本人がログインできなくなるのに加えて不正アクセスのリスクも高くなります。このような脆弱性には十分に注意し、紛失時の対応なども考慮して導入を進めましょう。

また、異なる複数の認証方法を組み合わせて本人確認を実施する「他要素認証」を行うことでセキュリティレベルを向上させることができます。実際に金融機関などではパスワード認証と合わせてSMS認証やIVR認証を用いる「二要素認証」を導入する企業が増加しています。ただし、組み合わせる認証の数が多すぎるとユーザーの利便性が損なわれてしまう可能性があるので注意しましょう。

認証の種類については二段階認証とは?仕組み・導入方法について解説で説明していますので、詳しくはこちらをご覧ください。

IVRを利用した電話認証は2種類ある

IVRを利用した電話認証は、アウトバウンド型インバウンド型の2種類があります。

アウトバウンド型は、サービス提供側(自社)からユーザーに電話をかけること。 インバウンド型は、ユーザーからサービス提供企業へ電話をかけることです。

本人確認の方法としてSMSを利用した二段階認証が広まっています。 しかし、格安スマホ利用者などの中には、SMSを利用していなかったり、SMSを送れない固定電話を登録していたりするユーザーがいます。
こうした場合に、IVRを用いた自動音声による電話認証が効果的です。

①アウトバウンドIVRの活用シーン

アウトバウンドIVR機能は、アンケート調査やテレアポ、督促などのシーンで活用されます。
本人認証で使用する場合は、以下の4ステップで実施します。

  1. ユーザーへ架電
  2. パスワードを自動音声が読み上げる
  3. ユーザーが伝えられたパスワードを、認証画面へ入力
  4. 認証完了

短時間で大量の相手に対する自動電話が可能で、得た情報の管理をできる点がメリットです。

②インバウンドIVRの活用シーン

インバウンドIVR機能は、コールセンターの入電などで活用されます。
音声案内に従い、ニーズに応じた番号ボタンをプッシュすることで、適切な担当へ連絡を引き継ぐ仕組みが代表的な例です。

本人認証で使用する場合は、以下の4ステップで実施します。

  1. ユーザーの携帯電話番号を認証画面に入力する
  2. 画面に認証用の電話番号が表示される
  3. ユーザーが、②の番号に架電する
  4. ①で認証画面に入力した電話番号と、架電で使われた電話番号(③)が一緒であれば、認証完了

IVR認証では主にアウトバウンド型が用いられる

アウトバウンド型が電話の発信、インバウンド型が着信を利用した認証方法です。
IVR認証では、サービス提供元から目的に応じた発信ができるアウトバウンドの方が活用されます。 インバウンドIVRは、SMSによる本人認証を補完するために用いられるケースが多い傾向です。

IVR認証の特徴とメリット

格安スマホや固定電話でも認証できる

SMSは、一部の格安スマホや固定電話で使えません。 一方でIVRは、基本的にどの電話にも架電が可能です。
通信手段を選ぶことがないため、汎用性の高い使用ができます。

電話対応の効率化が図れる

IVR認証の導入により、煩雑な電話対応にシステムが自動で対応してくれます。 この機能によって、社員の手間を削減でき、素早く正確なサービス提供が可能となります。 円滑な対応により、顧客満足度の向上が狙えます。 また、社員は電話対応以外の業務に集中できるため、より質の高いサービス提供に努められる点もメリットです。

導入コストを削減できる

IVR認証の導入に、新しい電話を用意する必要はありません。 そのため、初期投資を抑えた運用の開始が可能です。他の認証方法と比較して月額費用相場が低い点も大きなメリットです。 コストを抑えられることで、長期的な運用がしやすい傾向があります。

IVR認証のデメリット

メリットが多く、非常に有用なIVR認証ですが、デメリットもあります。
同じ電話番号を用いて認証を行うSMS認証ではSMSでワンタイムパスワードが送られてくるだけ特にアクションを行う必要はありませんが、IVR認証ではかかってきた電話を取る、もしくは自分で電話をかける必要があるためユーザー側の手順が増え、ストレスになってしまう可能性があります。

また、IVR認証に馴染みのないユーザーは突然かかってきた電話に警戒心を抱いてしまい認証に時間がかかってしまうケースも考えられます。認証画面にて手順の解説を十分に記載するなどの対応が必要です。

IVR認証と比較されやすい認証方法

SMS認証

ユーザーの携帯電話番号を用いたSMSに、一度だけ使える4桁や6桁の確認コードを送信する認証方法です。
ユーザーが届いたコードを、認証画面に入力することで、本人確認が完了します。
パスコードは、一定の時間が過ぎると使えないため、固定のパスワードより高いセキュリティ性を持ちます。

電話番号と紐付けられており、音声通話ができる携帯電話(スマホ・ガラケー)で認証可能です。

生体認証

指紋や虹彩(目)など、体の一部の情報を用いた認証方法です。 身体的な特徴は個人で大きく異なるため、本人証明に役立ちます。 事前に登録済みの生体情報で照合します。

パスワード認証

サービスの利用前などに登録する、アカウント名(ユーザー名)とパスワードで本人証明します。 パスワードは、全角・半角のアルファベットや数字を組み合わせたものです。
単純過ぎる設定をしてしまうと、ハッカーなどにパスワードがバレて、侵入される可能性があるため注意が必要です。

IVR認証サービスの選び方のポイント

カスタマイズが簡単にできるか

システムの提供元や種類によって、カスタマイズができない・自社の運用に合わせた編集ができないことがあります。
事前に、カスタマイズの可否や自社が使いたい機能が設定されているか確認しておくことで、導入後に感じる不便さを削減できます。

セキュリティ強度はどの程度か

本人確認を実施するためにサービスを導入する際は、セキュリティレベルを考慮した選択が重要です。
レベルを表す指標(AAL)は、1~3に分類されます。数値が大きいほどセキュリティが強固な証です。

セキュリティのレベルは、以下の通りです。

セキュリティレベル.png

SMS認証のみの認証方法は、AAL1のセキュリティレベルです。 2要素認証の実施で、セキュリティレベルAAL2。 ハードウェアによる2要素認証を実施することで、セキュリティは最高レベルのAAL3に到達します。

自社が提供したい内容に応じたセキュリティレベルのサービスを導入しましょう。

費用対効果の高さは十分か

ハードウェアでワンタイムパスワード(発行後、一度しか使えない認証コード)を使えば、大幅なセキュリティ強化が図れます。
ただし、多くのコストと手間がかかる点がデメリットです。

費用を抑えるには2要素認証を導入(AAL2を満たす)し、SMS認証とIVR認証を組みあわせることをおすすめします。
これにより、幅広いユーザーに向けた費用対効果の高いアプローチが可能です。

サポート体制は充実しているか

認証作業は、ユーザーのタイミングで24時間いつでも実施可能です。
そのため、時間に縛られず充実した支援を受けられるサービスの選択をする必要があります。
エラーや疑問が生じた際にスムーズに疑問解消できれば、高いユーザー満足度と自社への信頼を獲得することができるでしょう。

IVR認証のおすすめの活用方法

IVR認証はセキュリティレベルも高く、非常に有用な認証方法といえますが、その効果を最大限に活用するためにはSMS認証と併用して行うのがおすすめです。

SMS認証も電話番号を用いて認証を行う認証方法で、IVR認証と同様に高いセキュリティレベルと確実性、導入のしやすさがメリットで、さらに1件あたりのコストがIVR認証より低い傾向にあります。ただし、SMS認証では固定電話やSMSに対応していない格安スマホなどの場合は認証することができないという大きなデメリットを抱えています。そこでSMS認証とIVR認証をユーザーに合わせて使い分けるハイブリッド認証を導入することで、SMSを受信することができるユーザーにはSMS認証、それ以外のユーザーに対してはIVR認証を使いどんなユーザーに対しても本人確認を行うことができます。

メディアSMSの提供する「認証オールインワンサービス」ではSMS認証とIVR認証を備えたAPIをシステムと連携することで、キャリアやデバイスを問わず幅広いユーザーの本人確認をしっかりと行うことができます。

まとめ

IVRとは?
  • コンピューターを用いた音声自動応答システムです。
  • 電話認証を実施する際に使われます。
IVR認証サービスの選び方のポイントは?
  • カスタマイズが簡単にできるか
  • セキュリティ強度はどの程度か
  • 費用対効果の高さ十分か
  • サポート体制は充実しているか
IVR認証の特徴とメリットは?
  • 格安スマホや固定電話でも認証できる
  • SMS認証と連携すると強固なセキュリティを確保できる 
  • 電話対応の効率化が図れる
  • 導入コストを削減できる

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※1 デロイトトーマツミック経済研究所 ミックITリポート (2022年10月版) より

※2 受信拒否・圏外・電源オフを除く。4キャリア到達率当社検証試験の結果。

※3 2023年10月末時点(自治体含む)


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SMSnavi編集部

株式会社ファブリカコミュニケーションズ SMSnavi編集部。SMS(ショートメッセージサービス)に関する記事を執筆しています。

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